【幼児教育の重要性】子供の教育はいつから?教育方針と方法について

ネット上にはさまざまな情報が氾濫!取捨選択は慎重に

子供が生まれ、子供の教育に関して気になり始めたという方も多いのではないでしょうか。

「這えば立て、立てば歩めの親心」とはよく言ったものです。
はじめは無事に生まれてくれさえすればよいと思っていても、実際に子供が生まれて子育てが始まると、できる事なら勉強ができて協調性があって、夢を持っていて・・・そんな子になって欲しいなどと思ってしまうのが、親としての自然の感情でしょう。

スマホが普及した今、子育ての合間などに子供の教育に関しての情報収集をしているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかしネット上にはいろいろな情報が氾濫し、中には根拠のないものやご自分の主観だけで書かれたものも多く混じっているということを忘れてはならないでしょう。

幼児教育を早く始めた方がいいのか、そうでない方がいいのかなどといった点に関してもさまざまな意見が展開されていて、なかなか判断が出来ないという方も多いと思います。
吸収が良い幼児期から教育するべきという声や、小さいうちには勉強なんかよりも親子の触れ合いが大事だなどという声もあり、どれを信じて良いのやら・・・という状況ではないでしょうか。

子供の事を本当に大事に思っているからこそ、教育に関しては迷ってしまいますよね。
乳幼児期はすぎてしまえばもう戻りませんし、後悔の無い教育を受けさせたいと思う方が多いはずです。
そのためには数ある情報の中から、根拠のある情報だけを上手に取捨選択しましょう。

2つの研究結果が明らかにする幼児教育の重要性

一般的に、幼児教育、早期教育が大事だなどと言われていますよね。
しかしその根拠が分からなければ、やはり信用できないという方もいらっしゃるでしょう。
そんな方のために、興味深い研究結果をご紹介します。

アメリカでは1960年代に「ペリー就学前計画」、1970年代には「アベセダリアンプロジェクト」といった乳幼児期教育についての研究が行われました。こられの結果をふまえ、ノーベル経済学賞受賞の大学教授ジェームズ・J・ヘックマンが乳幼児期の教育の重要性について、著書の中で明らかにしています。

これらは幼児教育の重要性の根拠を示す研究結果ということになるでしょうから、子供を持つ親としては興味深いですよね。これらがどのような研究だったのかをご説明していきましょう。

ペリー就学前計画とは

経済的に恵まれていない家庭に育った3歳~4歳のアフリカ系アメリカ人の幼児を対象とし、ランダム化比較試験を実施。
教育を受ける群の子どもは、午前中は学校に行って授業を受け、午後は毎週決まった時間、教師が家庭訪問をして勉強をさせます。これを2年間続けました。
学習の内容は知的、社会的な発達や子どもの自発性などを促すようなもので、それぞれの能力や年齢によって調節されていました。学習の後は集団で学習内容を復習することにより、社会的なスキルを身に着けさせます。
この就学前教育が終了した後、教育を受けた子供、受けなかった子供を40歳まで数回の時点で追跡調査したところ、さまざまな違いが明らかになっています。

アベセダリアンプロジェクトとは

経済的に恵まれていない新生児(平均生後4.4か月)が対象となり、ランダム化比較試験を実際。
対象になった子供は週に5日、チャイルドケアセンターで質の高い教育を就学前まで(5年間)継続して受けました。その後、35歳までの間に数回の時点で追跡調査が行われました。

これらの研究から明らかになったこととは

これらの研究では、就学前教育はIQなどの「認知能力」を高める効果はさほど高くなかったものの、自信ややる気、協調性、忍耐力、努力、学習意欲などの「非認知能力」を高める効果があることが明らかになりました。

なんだ、幼児教育を受けてもIQにはあまり影響がないのか・・・と、残念に思った方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、非認知能力を高めることによって学習意欲や協調性、忍耐力、やる気、問題解決能力などをしっかり持った子供に育てることができれば、勉強をすることが苦にならず効率の良い学習ができるようになるはずです。
それにより、結果的に学力などの向上につながると言えるでしょう。

教育を受けた子供と受けなかった子供を比較した具体的な結果としては、このようになっています。

就学前教育を受けた子供の方が

・学歴が高い
・成績が良い
・収入が高い
・持ち家率が高い
・生活保護を受給している率が低い
・逮捕率が低い
・健康状態が良い

という結果が出ています。
IQを高める効果があまり高くなかったとしても、その後学歴が高く成績の良い子どもが多かったということは、就学前教育で得た非認知能力などの効果が出ていると言えるでしょう。

こうして見ていくと、幼児教育が重要なものだということが分かりますよね。
子供に、この時期に適切な幼児教育を受けさせてあげたいと感じた方も多いのではないでしょうか。

教育方針をしっかり考えて幼児教育を実施しましょう

就学前の幼児期の教育が重要であるということがお分かり頂けたと思います。
日本の子供は幼児期に幼稚園や保育園に通うことが一般的ですが、それ以外にも幼児教室や習い事などに通わせてさらに教育を受けさせたいとお考えの親御さんも多いことでしょう。

では、実際に幼児教室などで幼児教育を受けさせるとしたら、どのような教育方針に魅力を感じるでしょうか?

その幼児教室や習い事の教室などによって、それぞれに教育方針や力を入れている点は違うものです。
知名度が高いから、お友達と一緒がいいから・・・などと、あまりその幼児教室や習い事教室などの教育方針を知らずに決めてしまうと、後悔することになってしまうかもしれませんよ。

まずは、ご自分の気持ちを知ることから始めましょう。
ご自分の子供にはどうなってもらいたいでしょうか。
協調性のある子供、とにかく勉強のできる子供、数字に強い子供、健康な子供、逆境に負けない子供・・・など、紙に書き出してみると良いかもしれません。
それにより、求めるべき教育方針が見えてくるでしょう。

それが分かったら、ご自分の考えに近い教育方針の幼児教室や習い事なども明らかになってくるはずです。

しかし、親の考えをそのまま押し付けるだけではうまくいかない可能性もあります。
子供のタイプや性格、適性などもしっかり見極めてから決めるべきでしょう。

のんびりタイプの子供にがっつり勉強系の幼児教室に通わせれば、余計に勉強が嫌いになってしまうかもしれません。

親としてはどうしてもこれをやらせたい!という気持ちになってしまうのは分かりますが、無理強いは禁物です。自分はできない子だ、怒られてばっかりだなどと子供が否定的な気持ちになってしまったら、自信をつけるどころか逆効果にもなりかねません。

子供に合った幼児教室や習い事に通うことにより、それが子供の自信となり、その後の学習意欲や忍耐力などが高まる結果となる事でしょう。

幼児教育の方法の一つ、幼児教室にはどのようなものがある?

幼児教育と言えば、やはり幼児教室が思い浮かぶという方が多いのではないでしょうか。

一口に幼児教室と言っても

・幼稚園や小学校受験対策のもの
・運動や音楽などが学べるもの
・情操教育
・外国語を取り入れているもの
・絵画、工作など
・知能の開発

など、その内容はさまざま。
何を学ばせたいかを考えて教室を選ぶことが大前提となるでしょう。

同じ幼児教室内にいくつかのコースが設けられているところも多いです。
親御さんが学ばせたいこと、子供本人が興味を示すこと、予算など、さまざまな面から検討して決めることが大事でしょう。

幼児期(就学前)の学習が、非認知能力の向上に役立つという研究結果などをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
限られた幼児期という期間に、親も子もハッピーになれるような幼児教育を受けられるようにぜひ検討してみてください。