子供の学力を伸ばす方法とは?

子供の学力を伸ばすための研究は、脳科学、教育学、建築・環境学、心理学をはじめ様々な分野で行われ、成果を出しています。

例えば、脳科学の分野においては、脳の中にある海馬と神経伝達経路のシナプスの形成が鍵となることことから、学ぶことを「好き」と思わせることと、5歳までにより多くのシナプス形成をおこなうことで、頭の回転が速く、学び続ける事のできる子供にすることができ、その結果、学力の高い子供になることがわかっています。

教育学の分野では、子供に楽しく、わかりやすい指導を行えるように、カリキュラムの内容に工夫を凝らしたり、目の配り方、質門の仕方、語調や話し方までもが研究されています。

建築や環境学の分野では、5歳までの子供は地球の重力の影響をうけやすいため、3階以下に住むことを推奨したり、自分の部屋に勉強机を与えることよりも、リビングで大人の目の届く中で勉強させて、さらにホワイトボードなどをリビングにおいて、子供が疑問に思ったことなどをすぐに説明してあげることで学力が高まることなどもわかっています。

事実、東大合格者の多くが、このような家庭環境で育っているというデータもあります。

親との関わりが学力を伸ばす


2015年に産経新聞出版社から発行され、大ベストセラーとなった書籍に「下克上受験 両親は中卒 それでも娘は最難関中学を目指した」桜井慎一 著という本があります。

この本は、下剋上受験というタイトルで、TBSでドラマ化され放送されているので、本を読まれたり、ドラマをご覧になられていたりする方も多いのではないでしょうか。

本やドラマをご覧になられていない方のために、一応、少しだけ解説しておきますと、偏差値41の娘さんをお持ち、自身は中学卒業が最終学歴の両親が、進学塾に通わせること無く、中高一貫校の女子中学の中で、最も難関とされている桜蔭中学校に合格する、といった内容です。

こう書きますと、一見「な〜んだ、受験ハウツー本か。」と思われがちですが、実はまったく違い、親と子の固い絆に結ばれたヒューマンストリーなんです!
って、私自身、下剋上受験の本とドラマの回し者みたいになっちゃってますね(^^ゞ

おそらくお読みいただいている方の中には、中学受験の偏差値や仕組み、桜蔭中学合格の凄さをご理解いただいていない方もいらっしゃると思いますので、これに関しても、少しだけ解説をしますね。

高校受験は、多くの方がされていらっしゃると思いますので、偏差値に関しては、なんとなく記憶にある方も多いのではないでしょうか。

偏差値とは、非常に簡単にご説明させていただくと、受験生全体の平均点数を偏差値50に置き換えたときに、自分が受験生全体の中でどこにいるのかを数字に置き換えたもので、50より高ければそれだけ学力が高く、50より低ければ学力が低いと考える指標です。

高校受験に関しては、学力の高い子供も低い子供も、殆どの中学生が受験することから、偏差値50という数字は、おおよそ中学生全体の中の平均的な学力お子さんのことを示すことになります。ところが中学受験の場合、この高校受験の偏差値の考え方は全く当てはまりません。

そもそも中学受験をするのは、一般的な効率小学校の場合、クラスで成績の上位者2〜3名程度しかいません。
ということは、中学受験における偏差値50とは、クラスでも最も学力の高い子供たちの中で平均的な偏差値ということになります。

しかも中学受験の範囲は、小学校で勉強する範囲では全く刃が立たず、たとえば算数などでは特殊算と呼ばれる鶴亀算、旅人算、植木算、仕事算、流水算、ニュートン算などの理解だけでなく、解き方の発想と複合的な計算方法を問われます。

この中で、桜蔭中学は女子が受験できる最難関校のTOPに君臨し、80偏差値(最高が80の偏差値)において72とされています。この中学校は、毎年、東大をはじめ国公立医学部に多数の合格者を送り出し、2016年度の調査では東大合格者59名と、実に東大合格者ランキングの7位に入っている学校です。

桜蔭中学の国語は特に難問とされ、嘘か本当かは確かめる方法がありませんが、東大の国語に匹敵するほどの問題ともいわれています。
この桜蔭中学に合格するために、本の中では、中学卒業のお父様が、毎晩寝る時間を削って自ら勉強し、その内容を翌日娘さんに教えている姿が。そして、そんな親の努力する姿に自分への愛を感じた娘さんが、両親と自分自身を信じて懸命に受験に挑戦する姿が描かれています。

ここで何を皆さんにお伝えしたいのかと言いますと、子供だけに勉強を強いたり、学校や塾だけに頼っていては、大きな学力の向上はけして得られないということです。

これは勉強だけでなく、スポーツや芸術などにも共通するものですが、学力の高いお子さんの後ろには、必ずひたすら努力されているご両親の姿があります。

子供自身の努力や、お金の力だけで、学力を伸ばすことができるというのは、親の願望に過ぎません。

こうお話をすると「高いお金を払って塾や学校にいかせているのに。」と思われる方も多いと思います。

ですが、親が子供にどれだけ関与するのか。この関わっている時間を、もし給与に換算したらと考えてみてはいかがでしょうか。
パパが、子供の勉強に一日6時間関わったとして、これを毎日2年間おこなったとしたら、いったいいくらのお金に換算できるでしょうか。

つまり、お子さんの学力の向上は、親の関わった時間と比例するということなのです。

学力は勉強時間と必ず比例する


さて。学力の高い低いは、必ず勉強時間と比例する関係にあります。
泥臭いことを言ってしまうかもしれませんが、勉強時間を短く効率的に行う、という、魔法のような方法は存在しないのです。

ある有名進学塾の保護者説明会でも、同じような説明がされています。

もし「うちの子供は勉強している時間は長いのに、学力が向上しない」というお悩みをお持ちのパパ、ママがいらしたとしたら、そのお子さんの場合、ご自分では長い間勉強していると思われていても、他のお子さんと比較すると必ずしも長くはないということか、あるいは、机の前に長い時間座って入るものの、勉強はしていないということ以外に考えられることはありません。

そこで、学力を向上させる方法は、

1. 学ぶことを楽しいと思わせる仕組みをつくる

2. 学ぶことが必要だと理解させる(なぜ学ぶことが必要なのかを理解させる)

3. 学ぶことに適切な環境で学ばせる(サボらない環境/リビングで勉強させるなど)

4. 人は忘れてしまうものなので、反復して学ばせる

5. 自分だけが努力していると思わせない(親も一緒に努力しているという姿勢を見せる)

などのポイントを抑えた勉強方法が必要となります。

これは、中学校受験だけでなく、小学校に上がろうとする幼稚園児のお子さんや幼稚園や保育園に入園しようとしているお子さんについても、同様のことが言えるかと思います。

なので、お子さんに早いうちから、学ぶことの楽しさや大切さを教えてくれたり、親に育児のノウハウについて教えてくれたりする幼児教室の役割は、非常に重要であると言えるでしょう。

幼児教室は、一見、授業料が高かったり、こんなに子供が小さいうちから通わせたりしなくてもいいのではないか、という考えを持っている人もいますが、むしろ、子供の教育費について考えるなら、早いうちにお金をかけてあげた方が、対費用効果はいいのです。

当サイトでは、人気の幼児教室の比較についてもしているので、もし、興味のある方がいましたら、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

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